葉酸は赤ちゃんの先天性異常のリスクを低減する効果が期待できます。
妊娠前期に脳や脊椎を形成する神経管が正常に形成されない先天性異常に、神経管閉鎖障害があります。
先天的に脊椎骨が形成不全となって起きる二分脊椎症、脳の一部や大部分が形成されない無脳症などがあります。
二分脊椎症
母胎内で脊椎骨が形成される過程で、形成不全を起こし脊椎の管の中にあるべき脊髄が脊椎の外に出てしまい、癒着や損傷を起こし様々な神経障害が起こる状態を言います。
無脳症
胎児の神経管の上部で閉塞障害が起き、脳の一部や大部分が形成されない状態を言います。
脳幹の発達も阻害される例が多いため、胎児の75%が死産してしまうそうです。
この25年間で先天性異常の二分脊椎症で生まれる出産児が2倍となっているそうです。
アメリカやオーストラリア、中国などの疫学調査によって「葉酸摂取が神経管閉鎖障害の発症リスクを低減する」ということが報告され、厚生労働省は妊娠を計画している女性は食品に加えて、栄養補助食品から1日0.4mg(400μg)の葉酸を摂取するよう呼びかけています。